昆虫学者ファーブル雑記帳

フランスの昆虫学者ファーブルに関する話題を書いていきたいと思ってます。

昆虫記翻訳者

椎名其二ーフランスから若き日の書簡

この夏に庭にあったイタリアンパセリにイモムシがたくさんついていた。 緑と黒の線が鮮やかなキアゲハの幼虫である。触ると怒ったように臭角なるものを出 して、臭いにおいを何度か嗅がされた。ムシャムシャと葉を食べて、毎日見るたびに 体がひと回り大きく…

アルマスを訪ねた日本人ー山田吉彦

昆虫記第一巻を大杉栄が翻訳し紹介した功績は非常に大きかったが、昭和5年から 刊行が始まった岩波文庫版昆虫記の出版も日本での昆虫記普及に貢献したはずだ。 (やっかいな昆虫名の和訳は古川晴男博士が手伝うことで解消されている) この岩波文庫版ファー…

大杉栄のこと(続)

何年前になるか忘れたが、都内の某古書店から大杉が扇子に書いた漢詩調の直筆もの が出た。小生にはその書かれた内容はさっぱりわからなかったが、筆跡は本物である ように見えたので、すぐ書店に連絡をしてタイミング良く入手することができた。 書かれた文…

大杉栄のこと

大杉栄の名を知ったのはもちろんファーブル昆虫記の翻訳者としてである。 無政府主義者で、大正12年9月1日11時58分に発生した関東大震災後の9月16日に、 憲兵に連行され殺害された。明治18年(1885年)に生まれ、大正12年(1923年)に亡くな ったのでまだ38歳な…

ユラ県レルウスのファーブル邸

前回ブログで椎名其二について触れたが、交流のあった人物の中に作家の芹澤光治良 (こうじろう)という方がいる。 たくさんの作品を書いておられるものの、小生には縁が無かったのだが椎名其二との 関連で目を通すようになった。「女の都・パリ」昭和34年 …

昆虫記の翻訳ー椎名其二

昆虫記第1巻を訳した大杉栄の後を受けて、昆虫記第2巻から4巻までを翻訳したのが 椎名其二である。他にルグロ博士のファーブル伝も訳されている。 いったいこの人はどういう方なのだろう?ファーブルとのつながりが小生には分から なかったので、以前からず…