昆虫学者ファーブル雑記帳

フランスの昆虫学者ファーブルに関する話題を書いていきたいと思ってます。

ファーブル伝

ファーブル伝 譯者序ー椎名其二

椎名其二は昆虫記第一巻のみで中断してしまった大杉栄の昆虫記訳を引き受けたわけ だが、そのほかにルグロ博士のファーブル伝も翻訳されている。昆虫記と同じ出版社 の叢文閣から大正14年に刊行。科学の詩人(ファブルの生涯)という表題である。 この本には…

最初のファーブル伝

ルグロ博士の書いたファーブルの生涯、いわゆる ”ファーブル伝” は1913年が初版だ と前ブログまでで言及してきたが、実はこの三年前の1910年に最初のファーブル伝と 言えるものが同博士によって刊行されている。 題は " J.-H. Fabre naturaliste " (J.-H. …

ロマン・ロランの書簡ーファーブル伝

今年初めに入手できたファーブルの原稿があるが、いまだに届かない。輸出許可が下 りるのに時間がかかるので、根気よく待っていたがさっぱり連絡もない。 さすがにこちらから連絡してみたが、運送業者は別なので配送はそちらで手続きする ようにというメール…

ファーブルの格言ー De fimo ad excelsa 貴き高みへ

題に掲げた言葉はラテン語で、これを見てピンとくる人は、ほとんどいらっしゃら ないのでないかと思う。相当なファーブル通でも知ってる人は少ないはずで、なにせ 邦訳されていないのだから当然である。小生もたまたま、ルグロ博士の「ファーブル 伝」の原書…

ルグロ博士からボルドーヌへの書簡

ルグロ博士は外科医でありながら政治家でもあり、ファーブルの門下に入って1913年 には「ファーブル伝」を刊行している。また、ファーブルの終の棲家であるアルマス の保全に尽力したとされていて、ファーブルが後世に伝えられるにあたって、重要な 仕事をさ…