昆虫学者ファーブル雑記帳

フランスの昆虫学者ファーブルに関する話題を書いていきたいと思ってます。

教科書

地理学の教科書

ファーブルは1876年の6月に地理の教科書を出版している。 この初版は全ての公立学校での使用を副題に掲げているが、再販はされていない。 同年9月に同じ地理の本が出ているが、全ての公立学校という副題は消えて、代わりに 私立学校や中学校での使用と書かれ…

ファーブルの最初の教科書(補遺)

「ファーブルの最初の教科書」という題で前に記事を書いた。 1862年刊行の農業化学基本講義というテキストだが、最近もう1冊入手することが でき、さっそく序文前頁にあるサイン部分を見たが、予想通りファーブル手書きの サインがあった。やはりファーブル…

ファーブル植物記

まだアヴィニョンを追われる前の1867年にファーブルはファーブル植物記、 原題「薪の話」を出版した。アシェット社やドラグラーヴ社からでなく ガルニエフレール社からの出版だ。この出版社の書籍はサイズが大きくて ページ数も多く挿絵がよく使われている。…

ファーブルの最初の教科書(続)

「農業化学基本講義」では、 空気、炭酸、植物の呼吸、水、土壌、肥料、燐、腐食土、石灰と泥灰、水引き、 排水、輪作など25章に及ぶ話題が化学的知識を交えてわかりやすく説明されている。 ただ個人的に最も興味を覚えたのは本の最後に加えられている「結論…

ファーブルの最初の教科書

アヴィニョン時代にファーブルは教科書を10数冊書いている。 全体では昆虫記を除くと71冊ほどになり、ファーブルの原稿で最もよく見かけるのが この教科書の一部だ。ファーブルの手を離れているはずなので編集者あたりからの 流出なのだろう。 資料を探すよ…