昆虫学者ファーブル雑記帳

フランスの昆虫学者ファーブルに関する話題を書いていきたいと思ってます。

閑話(2)ーサン=レオン村のファーブル像

アヴィニョンから西北西へ直線で100㎞程のところに

アヴェロン県サン=レオン村がある。

ここにはガヴァルダ夫人の尽力によりファーブルの生家が

博物館として残されている(7~8月のみ開館しているらしい)

 

その生家の前にマレー作のファーブル像がある。

マツノギョウレツケムシを観察している有名な銅像だ。

右ポケットには昆虫記が入っている。

立ち姿が凛々しく、いくつかあるファーブル像の中でも

最も知られているのではないだろうか。

この像とマツノギョウレツケムシのことは昆虫記6巻に

詳しいのでご覧ください。

また津田先生の「ファーブル巡礼」にも生家を訪問した

ことや像にまつわる話が第1章に書かれています。

 

以前たいへんお世話になった方から日本で行われた最初の

ファーブル展の写真コピーを頂戴したのだが、

そこにはこのマレー作の像の等身大コピーが展示されていた。

出来栄えが素晴らしかったので調べてみると日本の高名な

彫刻家の作品だった。既に逝去されておられたので、

ご家族の方に何とか連絡を取ってみたのだが

像の行方については残念ながら判明しなかった。

 

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1972年頃、生家前のファーブル像。

前述のガヴァルダ夫人からグラッセ教授宛の書簡に同封されていた写真。

現在は石段の上のスペースに像は設置されている。

 

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 とても好きな像だったのでフランスの彫刻家の方に頼んで

小さい石像を作ってもらった。

このブログのブログアイコンとしても使っている。

高さ40cm程でややかわいい感じで頼りないのだが

コスト不足の割にはよく作ってくれたのかもしれない。

 

完訳ファーブル昆虫記 第6巻 下

完訳ファーブル昆虫記 第6巻 下